一期一会地球旅102「良き仲間たちとの思い出 高校の同期生の旅行 その5」

一期一会 地球旅 102

良き仲間たちとの思い出 高校の同期生の旅行 その5

1バンコクは当時はまだドンムアン国際空港で到着ロビーは大変な混雑であった。予想通り(?)の暑さで、人混みの中、複雑な通路を抜けて村尾君と現地ガイドの先導で国内線出発ホールへ移動した。途中、一人迷子になり、みんなで探し回り苦労したが無事見つかり、予定通りチェンマイへ向かった。空港から2台のバスに分乗、夜も更けて第1日目の到着であった。

タイはランの花が美しいことで有名。チェンマイにも大きなラン園があり、心を和ませてくれた。2さらに町から30分くらいであろうか緑濃い丘陵地にメーサー・エレファント・キャンプがある。象の調教や保護を行いながら観光名所になっており、象に乗って園内の散歩もできる。メンバーは二人ずつ乗り、起伏のある山道を進むごとに高い象の背中から転げ落ちないように乗り台に必死にしがみつき、大笑いした愉快なひと時であった。象の前で集合写真、2年前に欧州へ行ったときは手書きの横断幕であったが、今回は見事な染め抜きで12回卒同期会と書かれており、一段と格が上がった感じであった。

3 午後は、この地域では随一の名刹であるワット・プラテート・トイ・ステープなる長い名前の寺院を参拝。暑さは厳しかったが、ステープ山の中腹、海抜1000mを少し越えた高原とあって、バンコクとは違ってさわやかであった。ケーブルカーで途中迄行き、さらに階段を上っていくと広い境内になっていて、その奥に金色燦然と輝く仏舎利塔がそびえていた。日本の寺院では、仏様は仏殿の奥の須弥壇に鎮座していることが多いが寺院の建物や仏像そのものは古色蒼然としている方が有難く思えることが多く、重要文化財だとか国宝として指定されていることもある。タイのお寺は建物そのものが極彩色であり、仏舎利塔(ストゥーパ)や仏像そのものは金箔で蔽われていることが多く、眩しいほどである。境内はタイルが敷かれており、下足を脱いで仏殿に入っていくと暑さに火照った足元がひんやりして心地よい。4ほほえみの国と言われているタイでは人々の仏への信仰心も篤く、お寺はどこへ行っても、信者でいっぱい。熱心にお参りしている人も多いし、境内で休んでいる人もある。観光客はカメラを片手にその中をぬって、お参りする。我々のグループ名は「仏様に近づくタイ旅行」、有松代表の命名であろう。タイの名所は、どこへ行っても、寺院や仏教遺跡が多い。メンバーの中には、そろそろ第一線を退く人もあり、神仏に健康長寿と家族の安寧へのご加護を願う年頃でもある。ツアー名はまさに言い得て妙であった。

夜は、素朴なカントーク料理とタイダンスのショウを楽しみ、翌日は朝市を訪れた。野菜や果実、魚など生鮮食料品や香辛料から花卉や日用品などが溢れており、買い物客でにぎわっていた。強烈なにおいが漂っていることもあり、ギョッとする風景を見ることもあるが、旺盛な市民生活の一端を感じることができ、このようなマーケットを訪れることは旅の楽しみの一つでもある。

5バンコクに戻り、チャオプラヤ川に面したオーキッド・シェラトンに2泊した。窓から見える水上を忙しく行きかうたくさんの船と両岸のビル街、東南アジア屈指の大都市、成長著しいバンコクの活気ある風景に力強さを覚えた。夕食は、村尾君お薦めの大きな海鮮レストラン、名前もズバリSea Food、学校の講堂ほどもありそうな大きな店内はほとんど満席、どのテーブルも見るからにおいしそうな料理が並んでいた。客が目の前に並べられている新鮮な魚介類を選ぶと、店では好みの方法で料理してくれた。うまさ抜群! 客は圧倒的に市民と言おうか現地の人が多く、手配会社などが連れて行くレストランより親しみもあり、値段も安く、何といってもおいしかった。旅の醍醐味とは、このように現地人のなかにどっぷり浸って味わうひとときの経験が楽しい。添乗員である自分がいうべきセリフではないが、現地に知り合いがあり、損得抜きで案内してもらえたこのような食べどころは嬉しい。たとえは適当ではないかもしれないが、徒然草の“すこしの事にも先達(せんだち)はあらまほしきことなり”を思い出した。食事は、旅行においては少しのことどころか大きな要素、ますますそのことを強く感じた。

6市内観光の最初はワット・アルン 暁の寺院と訳されているが、チャオプラヤ川のほとりにあり、その大きさと美しさからバンコクの見どころの一つ。ここから船で水上マーケットへ向かった。自分がたびたび訪れていた70~80年代は水上マーケットもバンコク観光の目玉の一つであった。しかし、水上で生きる人たちの生活様式も変わり、交通事情なども変化してきたのであろうか、かつてのような規模ではなかったし、賑わいもさほどではなかった。今では、本格的な(?)水上マーケットはバンコクから車で1~2時間走った郊外まで行かないと観られないらしい。

7 続いて、ワット・プラケオを訪れた。エメラルド寺院ともいわれ、王室の守護寺院でもあり、バンコク最大の見どころと言っても過言ではあるまい。持ち物検査などの安全検査を受けて拝観料を払い(団体の場合は、ガイドが準備)、広い境内を歩く。長い回廊にはラーマヤーナの物語が描かれ、大小様々な建築様式の仏塔と建物がある。そして、靴を脱いで預けていよいよ本堂に入る。ご本尊は、この国最高の仏像だそうで高さ66cmのエメラルドの彫像だとのこと。チラッと拝ませていただいたが、堂内は撮影禁止。寺院は王宮に隣接しており、一帯は、信者や観光客で溢れており、思わず懐中物にも手を当てて確認したくなる。昨今のテロ事件を考えるとこの町でも警備は一層厳しくなっていることであろう。

バンコク市内の交通渋滞は以前から言われていたが、訪れるごとにさらにひどくなっている。高架鉄道ができたとのことで多少は緩和されたのかと思っていたが、幹線道路の混雑は、さらにひどさを増しているようであった。市内では車での移動は容易ではなく、観光や移動を要領よく進めるためにはガイドと運転手の頭と腕の見せ所か。

8夕方は、タイ料理と古典舞踊の鑑賞。市内にはDinner Showはいろいろあるが料金もまちまち。ここは手を抜かずにオリエンタルホテルのThe Salaで楽しんでいただいた。料理と言い、タイダンスと言いいずれも素晴らしく、好評を得ることができた。 最終日は、古都アユタヤの仏教遺跡とバンパイン離宮の見学。夕方、ホテルに戻って休憩後、市内レストランで文字通り最後の晩餐を楽しみ、空港へ向かった。世話になった村尾君そして全員がまた逢う日まで、と再会を期して福岡、大阪、東京へとそれぞれ帰国の途に着いた。いろいろあったが仏様に近づくタイ旅行は、お釈迦様のご利益であろうか、無事終了することができた。

タイ旅行から12年が過ぎた。余談と言っては申し訳ないが、今回、この「地球旅」を書くため、村尾君にEメールを送ったところ、アドレスも変わっておらず、早速返事があった。旅行当時の支援を改めて感謝すると共に、お互いに健在でありたいと願っている。

(資料 上から順に、いずれも2004年11月当時)

乗の背に揺られて(1)

乗の背 に揺られて(2)

ワット・プラテート・トイ・ステープの仏舎利塔(チェンマイ)

チェンマイのもう一つの名刹 ワット・ロック・モリーにて

バンコク市内・Sea Food Restaurant 海鮮料理店にて 村尾君と

ワット・アルン(暁の寺院)にて

ワット・プラケオ(エメラルド寺院)にて

アユタヤ史跡公園にて

(2016/4/5)

小 野  鎭