2017.03.22 小野 鎭
一期一会 地球旅151 地球の歴史を見に行こう ロサンゼルスにて(その1)
一期一会 地球旅 151 地球の歴史を見に行こう ロサンゼルスにて(その1) 本稿を書き始めて3年目も3月なり、150回を超えてしまった一期一会 地球旅は相変わらずの駄文で恐縮ですがどうぞお許しください。 ビーポップの皆様には、グランドキャニオンとアリゾナの大地で気の遠くなるような地球の歴史を見ていただき、その後は20世紀に入ってわずか数十年で大発展した砂漠の中の不夜城ラスベガスで一夜を過ごしていただき、ロサンゼルスへ向かった。 昨夜はまち歩きで屋外アトラクションに度肝を抜かれたり、ショーを楽しんだり、カジノで運試しをしたり、スリリングなひと時をお過ごしいただいた。多分、睡眠時間はあまりなかったのではないかとおもうと申し訳ないと思いつつ、午前3時に各部屋へモーニングコールを入れた。ほとんどスーツケースを開かないままの人もあったかもしれない? そんなことを考えながら3時半にはフロントへ行ってポーターが荷物回収に動いていることを確認し、会計で団としてのチェックアウトをする。部屋で使用したパソコンのためのWiFiは間違いなく請求されていた。間もなく荷物が運び出され、メンバー各位にはロビーにお集まりいただけた。この日は、20人乗りのミニバスで空港に向かった。午前4時過ぎとあって空はまだ暗いが、一方では大通りに面したネオンサインがまぶしく点滅していた。道路は空いており、空港までは、15分足らずであっという間に到着。久しぶりに航空便の搭乗手続き、一人ずつE-Ticketを提示しつつ、スーツケースを預ける。国内線であっても最近は安全確認のため旅券の提示も求められる。手間はかかるが何といっても安全第一! ここは粛々とチェックインカウンターのスタッフの指示に従う。
24時間開いている空港とあって、広いターミナル内はかなりにぎやかである。チェックインを済ませて、エスカレーターで搭乗ゲートへ向かう。入口には安全検査を受けるために長い列ができており、その後部に並ぶ。車いすの方など特別配慮の必要な乗客は別の入り口から入ることになっており、検査が終わったら向こう側でお待ちいただきたいとお願いする。いまでは、世界中の空港で手荷物に含まれている液体の持ち込みが厳しく制限されており、ペットボトルなどは検査を通してもらえない。ショルダーバッグやリュックなど手荷物はあれこれと細かく調べられる。ベルトに大きな金具などが付いていると金属探知機で反応するので、それも外し、靴を脱いで身体検査を受ける格好。何しろ、世界中から旅行者が来ており、なかには検査員の質問にうまく応えられず、幾度も調べられたり、手間取っている乗客もある。勿論、我がグループは何の問題もなく通過して全員集まって、搭乗ゲートへ向かう。広いホール内は早朝のこんな時間であっても結構にぎやかで乗客が行き来しているし、レストランや土産物店なども開いているところがある。そして、そこここにスロットマシンがあり、この時間でもこれに向かっている人がいた。最後の運試しをしているのか、それともやっと女神がほほ笑んでくれているのか?
搭乗開始までには少々時間があり、メンバーの多くは椅子にもたれて眠り込んでいた。無理もない、昨夜はほとんど眠っていない人もいるだろう。しばらくするとアナウンスがあり、予定通りの便に乗り込む。座席に着くと同時にまた睡魔に襲われる人も多く機内は静かであった。こちらも全員が着席されたところを確認するとそのまま眠り込んでしまったらしい。昼間なら、眼下にモハーヴェ砂漠の荒涼とした風景や灌漑用のスプリンクラーが描く巨大な円形の緑の畑が見えるがこの時間では雲海の上を飛び越えてロスへ向かったのであろう。機内アナウンスに起こされて着陸準備。窓の外をのぞいてみると広大なロスの市街地が広がっており、網の目のようなフリーウェイには夥しい数の自動車が行き交っていた。 ロサンゼルス国際空港は数日前に成田から飛んできて、ここで入国審査を受けて国内線に乗り換えてフェニックスに向かったが、それははるか昔のことのように思える。機外へ出ると預けてあった車いすもすでに準備してあったのでMさんも到着ゲートへ出て全員がそろった。そこからBaggage Claimへ向かった。国際空港であるが、ここは国内線ターミナルであり、このあと、荷物を取ってそのまま朝食レストランへ向かい、それから市内見学が予定されている。そのため、現地ガイドが到着ゲート付近で待機している手はずになっていた。ところがそれらしい姿は見えず何やら嫌な予感がした。しかし、そのことはお客様には触れず。荷物の受け取る間にトイレにもお出でいただけます、と先導した。ラスベガスから到着便のターンテーブルを見るとこの便で着いた乗客はほとんど荷物を取り終わっておりメンバーの荷物だけが回っていた。全部のスーツケースを取り終え、ここで改めてガイドの姿を探したが依然としてその様子は見えなかった。止む無く、代表の湯澤氏にガイドが遅刻しているらしいことを伝え、皆さんにはトイレへ行っていただき、今少々お待ちいただきたいとお願いした。現地手配会社のロス事務所とはグランドキャニオン滞在中に、本日の出迎えとその後の朝食から市内見学に至るためのガイドと専用車の手配については再確認してあった。そこで、至急、ロスの責任者に電話を入れてガイドが見つからないことについてクレームした。
LAの空港周辺はビジネス街としてもにぎわっており、朝夕のラッシュ時は特に渋滞が多く、出発に備えて市内から来るときは昼間以上に時間の余裕を見ている。ガイドは、もしかするとその渋滞に巻き込まれて遅刻しているのか、それとも寝坊したのではないだろうか、ついつい悪い方へ解釈してしまう。ロスの責任者はガイドが居ないと聞いて驚き、至急、ガイドと連絡を取りますので少々お待ちください、とのこと。苛立たしい思いで待つこと暫し、数分であったと思うが、こんな時はもっと長く感じてしまう。できるだけ冷静にふるまってはいるつもりであるが、こちらは予定通りに動いているだけに無性に腹立たしくなってくる。貸切バスも、ロスの場合は、駐車場で待つことがむつかしく、ガイドがドライバーと連絡し合って、お客様が全員そろわれたところでバスを呼んで荷物を積み込み、乗車が終わるとすぐに動き出すことになっている。というわけで、ガイドが居ないことには処置無し! やっと手配会社から連絡があり、悪い予感は的中、ガイドは朝の渋滞に巻き込まれて間もなく到着するらしいので、あと数分お待ちいただきたいとのこと。実際には数分というよりは10分以上経ってからガイドが到着したと思う。開口一番、遅れたことの謝罪と遅刻したことについて釈明があったが、ここはとにかく、お客様にガイドを紹介し、バスを呼び寄せさせた。バスも渋滞に巻き込まれていたらしいがそれでもどうやら近くを回っているらしく、間もなく、ターミナル前に到着した。何とか腹立たしさを抑えて、先ずはバスに乗車し、バス後部のトランクルームに荷物を積み込ませて、やっと出発。お客様には大変申し訳ない事態が起きてしまったが、皆さんは厳しい表情を見せることなく、耐えてくださった。こうして、結局、50分くらいの遅れで朝食を予定しているレストランへ向かった。
こんな時、ガイドやバスの遅れの時間が明確であれば、急遽、予定を変更して、空港内のレストランなどで朝食を摂ることができるが、今回のような場合はそれもままならず、無力さをいやというほど味わった。これまでもホテルからの出発でバスが遅刻して苦労したことが幾度かある。考えてみると、アメリカでの旅行では貸切バスを使うことはあっても、通訳やガイドを呼ぶことはほとんどなく、ほとんど全部を自分でやってきたため、これらの手配をしているときは楽な反面、一つ狂うと大きな混乱が生じてしまう。今回は何とも腹立たしいトラブルから始まった久しぶりのロサンゼルス到着であった。 (資料 上から順に。B-POP様の提供) ラスベガス・マッカラン空港でのチェックイン。 搭乗ゲートへ、午前5時前であってもかなりの人が行き来している。 搭乗ゲート近くのスロットマシン。実は、到着時のターンテーブル脇にもある! LA空港で荷物を取り、ひたすらガイドを待つ! この段階ですでに30分経過・・・・ (2017/03/21) 小 野  鎭