一期一会 地球旅163 地球の歴史を見に行こう リンデンハウス 秋の東北へ(5)

一期一会 地球旅 163

リンデンハウス 秋の東北へ(5)

のぞみ13号は東京を発った後、わずか6分で上野、そして20分後に大宮、その後、仙台まで一気に走る。とにかく速い! 車中、メンバー各位は隣同士で楽しそうに旅行先各所の資料を開いて期待に胸膨らませておられる様子が見られた。松島湾は日本三景の一つ、などと、詳しい人もいる。携行旅程を幾度も開いてみたり、朝が早かったので目をつぶっている人もいる。1ほとんど揺れをかじることもなく快調に仙台に向かった。幸いお天気はよさそうである。仙台まで350㎞余、所要1時間半余、11時52分に予定通り到着した。今回の団員は、女性5人、男性4人、寮長中島様とスタッフとボランティアなど計4人、そして添乗員である筆者、合計14名のこじんまりしたグループ、和気あいあい、仙台駅のホームに降り立った。ここで在来線の仙石線に乗り換えて松島海岸へ向かうことになっている。出発は12時52分、ちょうど一時間ある。この間に構内のレストラン等で昼食を召し上がっていただくことになっている。どなたも忙しい時は急いで食事をすることもさほど抵抗はない、と伺っていたのでスタッフ各位が誘導されて少人数のグループに分かれて召し上がっていただくことになっていた。

ただし、仙石線の乗り場は、新幹線や東北本線などのホームとは少し離れた地下ホームであり、そこまで行くには6~7分かかるらしい。2そこで、全員で先ずは仙石線の改札口を確認していただくため、分かりやすい集合場所へ案内した。そこへ行く途中、いくつかのレストランやファストフード店、スタンド式のそばやうどん店もあり、グループごとにあそこ、ここと目を停めておられた。仙石線の地下ホームまでの所要時間も考えて、集合は12時40分と決めて、解散した。グループごとに三々五々心当たりの店へ散って行かれた。筆者は、男性グループに同行した。比較的大きく手ごろな店があり、店員がメニューをもって呼び込んでいた。出発までの許容時間、メニューは予算の範囲内で数種類の中から選べるし、店としても十分対応していただけると約束を得たのでテーブルについて、食事が出来上がって来るのを待った。ところが店員の約束通りには進まず、なかなか食事は出てこなかった。それほど長い時間ではなかったと思うが、限られた時間の中で、少しずつ焦りを覚えた。私と他にも同じ注文をされた方がおられ、なんとそれが最初に出された。申し訳ないと思いつつ少しだけいただいて、自分の会計を済ませた。そして、皆様には改札口でお待ちしているのでお食事を済ませてお出で下さい、と伝えて、自分だけ集合場所へ急いだ。

約束の時間の10分くらい前であっただろうか。女性陣2グループは立ち食いソバなどですませられたとかで、早くもそろっておられた。男性グループが少々遅れるかもしれないと訳を話した。場合によっては予定した電車よりも一本後の、多分、15分くらい後であったと思うが、それに変更することも想定した。それから数分して、男性グループが汗をかきながら駆けつけて皆さんがそろわれた。そこで、地下ホームへ急ぐことになり、筆者が誘導し、男性スタッフがしんがりを務めてくださったと思うが通路を急ぎ、エスカレーターで下り、仙石線のホームへひたすら急いだ。何とも慌ただしく、皆様にご苦労をおかけしたが、おかげで、まだ、予定した電車はもちろん到着しておらず、結果的にはホームで悠々と(?)それを待つことになった。待つこと2~3分であっただろうか、電車が入ってきた。

この日は土曜日であったが昼過ぎの車内は、かなり混んでおり、残念ながらほとんどだれも座ることができず、車内では何とも慌ただしかったお昼ご飯の話、あるいはこれから行く松島湾の遊覧船への期待などが話題になっていた。仙台を出て数駅、やがて地上へ出た。午後の明るい陽射しが仙台市の郊外を照らしていた。中心街まで30分足らずで行けることもあって高層の集合住宅や戸建て住宅などが続き、平日は通勤や通学客でにぎわうのだろうな、と思われるような風景であった。そして、個人的には、このあたり一帯も先の大震災ではかなりの被害があったと思うが、どうだったのだろうと車窓から見える風景にその痕跡を求めた。幸い、このあたりは新興住宅地が多く、耐震構造も多いのであろうかあまり大きな被害があったようには思えなかった。それとも、これまで5年の間に多くがすでに復興されていたのかもしれない。そうであれば、嬉しいことであり、ご苦労もひとしおだったのだろう、とも感じたことであった。

3やがて、車窓には丘陵地が増えてきてほどなく、松島海岸駅に着いた。駅のホームは少し小高いところにあり、目の前に松島湾の美しい風景が広がっていた。階段を降り、駅前へ出ると予約してあったホテルの送迎用のバスがあり、ドライバー氏が出迎えてくれた。このグループ以外に数名のお客様もあり、バスに乗り込んでホテルへ向かった。宿までは10分足らず、中心街を抜けるとすぐにホテルへ着いた。この日は、取りあえず、チェックインを済ませ、部屋に入る前に3時発の観光船で松島湾、45分間の遊覧が予定されていた。荷物は、フロントに預けてすぐに出かけることを予定していたが、10分ほど余裕があったので、ホテルのテラスで記念写真を撮ろう、ということになった。皆さんの明るく晴れ晴れした笑顔が素晴らしかった。秋の日の午後、空は吸い込まれるように澄んだ青さであり、ホテルのテラスから見る海は幸い波も穏やかであった。多分、船に酔う人もないだろう、皆さんに先ずは楽しんでいただこうと、遊覧船乗り場まで5分ほど、歩いていただいた。

(以下、次号とさせていただきます。)

資料(上から順に)

仙台駅中央口(資料借用)

駅構内のレストランや土産物店など(資料借用)

松島センチュリーホテルでの記念写真(2016年10月15日 筆者撮影)

(2017/6/20)

小 野  鎭