2022.02.07 小野 鎭
一期一会 地球旅 207 ユニバーサルツーリズムの普及を目指して(5)

一期一会 地球旅(207) ユニバーサルツーリズムの普及を目指して(5)

 一方、JR(東日本)の場合、【お身体の不自由なお客さまへ】https://www.jreast.co.jp/equipment/として、「歩行の不自由なお客様へ」 1)駅の主な設備 ①エレベーター、 ②スロープ、 ③多機能トイレ、 ④エスカル(車いす用階段昇降機)、
⑤改札口拡幅  2)こんなときは、 ①駅において、車いすご利用のお客さまは係員がホームまでのご案内および列車の乗降手伝いをすること。 ②車いす対応のエスカレーターやエスカルの操作は、係員がすること。 ③ 各駅のバリアフリー情報などは、「らくらくお出かけネット」でご覧いただけること。 さらに「えきネット」、 「車内の主な設備紹介」 ①優先席、 ②車いす対応トイレ(新幹線)、③車いす対応座席(同)、 ③優先席・フリースペース(E235系)などが紹介されている。 次いで、「車いすをご利用のお客さまへ」 ①手動車いす、②ジョイスティック型電動車いす、③ハンドル型電動車いす、という区分。 ご利用時の案内として、①ご利用可能な車いすのサイズは、長さ・高さ120cm、幅70cm程度、 ②駅の利用として、時間の余裕をもって駅にお越しいただきたい。駅では、駅係員がホームまでの案内、列車乗降の際のお手伝いをすること。連絡先や各駅のバリアフリー情報などは「らくらくお出かけネット」にあること。 ③補助犬は無料でお連れいただけること。 ④駅では、駅係員がお手伝いすること(前述)。 車いす対応のエスカレーターやエスカルは係員がそうさすること。 ⑤ホームと車両の段差・隙間の縮小対策。 以下、省略。 続いて、「目の不自由なお客さまへ」 1)主な設備の紹介として、①点字運賃表、 ②自動発売機、③視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロックなど)、④階段の手すり、⑤誘導チャイム 2)その他のご案内として、盲導犬など補助犬(聴導犬、介助犬も含まれる)は列車内に無料でお連れすることが出来ること。 お申し出いただければ、係員がご案内。お手伝いをさせていただくこと。 次いで、「耳やことばの不自由なお客さまへ」への案内として、①テロップ(LED式情報表示)、 ②筆談、さらに「ご病気やおけがなどをされたお客さまへ」と続き、ご利用いただく際のご注意に、①駅・列車内で化粧室利用などの介助が必要なお客様は、介助者の同伴、介助の方には、駅・列車内での介護や援助、緊急時の誘導を求めている。また、病気や怪我によって配慮すべき事柄があるときは主治医に相談の上、ご利用願います、としている。さらに、障害者割引制度などへと続いている。
 鉄道各社では、エレベーターに続いて、ホームドアの設置に力がいれられており、 当面は一日当たり10万人以上の乗降客数がある駅が対象になっているが、令和2年3月末、全国で858駅と国交省の資料にある。視覚障害のある人の転落事故などが報じられるたびに気の毒さを覚える。設置のための費用だけでなく、古くに建設されたホームは幅の広さが狭いために容易には設置しにくいなど、様々な理由もあると思うが、ぜひもっともっと力を入れて欲しいものである。   また、少し前のNHKのニュースでは次のようなことを報じていた。(2022年1月31日 14時20分)
        在来線の特急列車でも車いすスペース拡大へ 国の基準見直しhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20220131/k10013458591000.html 新幹線に続いて、在来線の特急列車でも車いす用のスペースを大幅に増やすよう、国の基準が見直されることになりました。 現在、特急列車では車いす用のスペースを1つの列車につき原則として2つ以上設けるよう義務づけられています。
        国土交通省が31日示した新たな基準では、1つの列車で ▽座席数が1000席を超える場合は車いす用のスペースを6つ以上、 ▽500席以上1000席以下の場合は4つ以上、 ▽500席未満の場合は3つ以上、整備するよう義務づけるとしています。 ただし、100席未満で、スペースを増やすのに構造上の制約がある場合などは例外として2つも認めるとしています。 新幹線ではおととし10月に同様の基準が導入されていて、国土交通省では3人以上のグループで利用したいという障害者団体からの要望も踏まえ、在来線の特急でも基準を見直す必要があると判断しました。 新たに導入される車両が対象となりますが、国土交通省では具体的な適用の時期を検討したうえで、今の年度中に必要な省令を改正したいとしています。 新幹線以外の在来線特急列車とあり、1つの列車とは、1編成と解釈される。いずれにしても車いす用フリースペースが一定数確保されることは喜ばしいと思う。公共交通機関の旅客施設や車両等を新たに整備・導入する際の義務基準としてはバリアフリー整備ガイドライン(公共交通機関の旅客・車両等・役務の提供に関する移動等円滑化整備ガイドライン・国土交通省)の決まりに従って義務基準として遵守しなければならない内容が示されている。しかしながら、新たに整備・導入を待つだけでなく、既存の車両や施設などを改良したり、工夫することで少しでも前進させてほしい、と個人的には望んでいる。 (写真/イラスト等 上から順に) JR東日本の案内より 軽量級ホームドアの例(国交省資料より借用) NHKニュースより(2葉の写真はいずれも「JR東日本提供」とことわりあり)