芦野公園を歩く(フロントゲート~津軽三味線発祥之地碑~太宰治像~桜松橋~芦野夢の浮橋)

こんにちは。久しぶりに青森から寄稿します。

2019年のカレンダーも残すところ一枚になってしまいました。

一夜にして40cmというドカ雪になった日は「とうとうこれが根雪になってしまうのか」と、雪との格闘の日々が始まると覚悟を決めたものの、その後は思ったほど降らず。

穏やかで暖かい日がほんとに有りがたく、一日でもそんな日が多い12月であってほしいと願うばかりです。


すっかり紅葉も終わった11月下旬、五所川原市金木(かなぎ)にある芦野公園(あしのこうえん)を訪ねました。

この公園には吊り橋があり、春の桜祭りに合わせて計画をたてたところ、通行止めになっていて残念ながら渡ることができませんでした。

今回はその時のリベンジと、来春に向けた地域リサーチを兼ねての再訪です。どうぞご覧ください。

 

フロントゲート

芦野公園の駐車場は大小合わせて5ヶ所ほどありますが、吊り橋を目的にした場合はこのフロントゲートから入ると近いです。

また、ストーブ列車でお馴染みの津軽鉄道・芦野公園駅があるので電車を利用するのもいいでしょう。

2011年5月撮影

ここは鉄道ファンに人気があり、公園内を通過するという全国的にもレアな路線です。特に春の桜シーズンは、桜と鉄道のコラボ写真を狙って誰もが撮り鉄になりえるという絶好のポイント!女優の吉永小百合さんがポスターになった駅と言えば記憶にある方も多いかもしれませんね。青森県は昨今、リバイバルツアーが流行中!過去に人気のあった観光スポットが再沸騰する現象で、ここもその一つです。あの頃と同じ風景でも、あなたの横にいる人が変われば、そこにまた新しい印象が上書きされます。是非、お出かけくださいね。

多少起伏がありますが歩道は整備されているので、介助付き車いす観光におすすめです。

道しるべもあるので目的地まで迷わず安心

芦野公園は、昭和初期から植えられてきた美しい桜と自然の老松が調和した、日本桜の名所100選の一つです。
この辺りは桜のトンネルになるんでしょうね。

目的の吊り橋に行くまでに数々の記念碑が建立されているので主なものをご紹介します。

津軽三味線発祥之地碑

ここ旧金木町は津軽三味線の元祖仁太坊の出身地であることから、津軽三味線発祥の地といわれています。津軽では三味線を「ひく」ではなく「たたく」と表現することがあります。それは苦難の末、三味線一棹で生きなければならなかった仁太坊が創り出した「たたき奏法」という技法からきているようです。耳の肥えた聴衆を満足させるために指が血切れてもなおたたき、誰よりも力強く激しい音で圧倒したという。津軽の風土が生んだ努力と忍耐の気質は現在の津軽三味線奏者に脈々と受け継がれ、この地の独特の文化なのだと思いしらされます。

津軽三味線ふるさとの碑

左:藤本義一氏の筆による「風を截る音色に津軽の魂が宿る」右:ご当地出身歌手吉幾三さん「津軽平野」の歌詞

そしてここは多くのファンを持つ作家太宰治生誕の地。

太宰文学碑

この文学碑は太宰治の功績を讃え昭和40年5月に建てられたもので、太宰が生涯愛したフランス人のヴェルレーヌの詩「撰ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり」と刻まれています。上部、炎のように見える浮彫りには太宰の作品を象徴とした不死鳥も刻まれていました。

太宰治像

この太宰治像は、2009年生誕百年を記念し太宰の誕生日6月19日に建立されたものです。毎年6月19日はここで桜桃忌が行われ、果物のさくらんぼやお花を持ちより太宰を偲びます。

 

太宰治像を見て間もなく芦野湖に架かる吊り橋です。

桜松橋

橋の名前は「おうしょうばし」
以前渡った記憶があるような無いような。。。初めての気持ちで行ってみます!

下は藤枝ため池といわれる灌がい用の人造湖で、通称芦野湖と呼ばれています。箱根の芦ノ湖とは漢字も景色も違いますが、この吊り橋より興味を引く浮き橋があるのでそこも歩いてみます。

芦野夢の浮橋

藤枝ため池は周囲7.4km、江戸時代の元禄年間に津軽藩により造られたもので、稲作農家の貴重な水源として300年ものあいだ利用されてきました。この浮き橋は、ため池の管理橋として平成6年着工し平成9年完成。幅2.4m、長さ265mで東北一の規模を誇っています。

安全に渡る条件として、風速15m・波高30cm・車いすの通行を考慮し斜路部は7%の勾配・許容載荷重が65㎏の大人7人分など、詳細に書かれた概要案内板を読むことにより、浮き橋のしくみを知ることができました。その日の気象条件によって渡れないこともあるので気をつけなければいけません。

この日は水面に雲が映り込むほど波もなく穏やか。

中央付近にはベンチも設置してありますが、のんびりするより早く渡ってしまいたいという気持ちでいっぱいになってしまう。。。

265m渡り切り振り返ってみる。

このあとは同じ道を通り、再び太宰治像へ

太宰が向いている方角には生家である斜陽館があり、小さい頃はこの公園で遊んだということを聞きました。桜が咲くころまた来たいと思います。

最後に。くれぐれも浮き橋の通行は気をつけていただきますようにお願いいたします。

◆2019.11月訪問時の記録です。